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【期待値を理解して初めてポーカープレイヤーの仲間入り】期待値の計算方法

こんにちは。ラスベガス在住ポーカープレイヤー兼ディーラーのRYUです。


今日はEV(=期待値)とは何か、また計算方法を紹介します。

 

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敵プレイヤーからオールインをくらい、自分は相手のオールインにコールすべきなのか判断に迷う…


どのくらいの額ベットすれば、勝ったときに自分の利益が最大化できるのかわからない…


など判断に迷ったことはありませんか?

 

ポーカーにおいてこのような判断は日常茶飯事のように求められます。

 

この見積もりを計算するための一歩として、初心者がまず覚えておきたいのが期待値の考え方です。

 

期待値を理解することでゲームを継続すべきかまたは降りるべきか、基本的な判断を行うことができるようになります。

 

こんな人におすすめです!

・期待値と勝率の違いがよくわからない

・期待値の計算方法を知りたい

 

 

  それではどうぞ!

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期待値(EV)とは

期待値(エクイティバリュー、EV)とは賭けたお金がどのくらいになって返ってくるか、見込まれるリターン額の値を指します。

 

期待値については、中学校や高校の時に勉強したという人もいるかもしれません。復習のために簡単な例題を出します。

 

例題
A、Bの2つのおみくじがあります。おみくじを買うためには500円支払わなければなりません。
Aの出る確率は85%で0円が、Bの出る確率は15%で2,000円が当たるとします。あなたはこのおみくじを買いますか?

 

期待値はAとBがそれぞれの確率で当たった場合に得られるリターン額の合計から求められます。

このときの期待値は、

A(85%)×0円+B(15%)×2,000円=300円となりました。

 

つまり、500円を払うとリターンが300円となって返ってくる(=期待値マイナス)と予想されるわけです。

 

そのためこのくじは500円を払って買うほどの価値はないと期待値計算から判断できるのです。

 

もちろん15%の確率を引いて2,000円得ることも考えられますが、ゲームの試行回数を増やしていくと、得られる金額は基本的に期待値どおりに収束していきます。

 

例えば、このゲームを1万回行ったら8,500回近くはAが、1,500回近くはBのくじが出るように収束していきます。

 

ポーカーにおいてはこの期待値の考えを利用し、自分が賭けたベット額と見込めるリターン額とを比較して、どのようなアクションを行うべきか検討することができるようになります。

 

期待値を理解することの重要性

ポーカーは基本的に確率どおりに収束していくゲームです。

 

そのため、期待値がプラスなのか、マイナスになりうるアクションなのかを判断しながら戦うことで、期待値がプラスの行動を積み重ねていけば収支がプラスに転じて収束していくことになります(もちろん運による例外もあり)。

 

ポーカープレイヤーに必要なのは、資金をショートさせず継続して収支をプラスにしていくことです。

 

そのためにも期待値がプラスのアクションを毎回毎回きちんと積み重ねていくことが重要となり、期待値計算がしっかりできるようになることが大事になります。

 

期待値とエクイティの求め方

ポーカーにおける期待値は、以下のとおりに求めます。

 

(現在のポット額×勝率)-(自分が賭けたチップ額×敗北率)

 

例えば、現在のポットが400ドルでこちらに勝率が70%、ベットした額が200ドル(敗北時に失う額)で敗北する確率が30%だったとしましょう。

 

この場合、期待値は

 

(400×0.70)-(200×0.30)

=280-60

=220ドル

で求まります。

 

期待値はプラス220ドルとわかりますので、ベットすることが推奨されるとわかりました。

 

 

ちなみに、期待値がプラスになるのか、マイナスになるのかの基準となる値をエクイティと呼びます。

 

現在のポット額×勝率=エクイティ

 

です。

 

今回の例では、280ドルがエクイティになります。

 

280ドルを超えてベットすれば期待値マイナスになりますし、280ドルを超えずベットすれば期待値がプラスになります。

 

エクイティと期待値は厳密には異なる概念であり、エクイティもとても重要な考え方なので覚えておきましょう。

 

オッズの考え方

期待値がプラスになることを、「オッズがあう」という表現をします。


期待値がマイナスになることを、「オッズがあわない」と表現します。

 

オッズの基本的な考え方は、ポット額に対して自分のハンドの勝率と同じ割合までベットして良いという考えです。

 

具体的には、自分のハンドの勝率が70%のとき、ポットが400ドルであれば、ポットに対して70%の280ドルまでベットしても良いということになります。

 

これは先ほど説明したとおり、エクイティの額を超えない程度までにベットすることが許容されるということです。

 

オッズについては、別記事で詳しく解説しているのでぜひご覧ください。

 

中級者以上向け:期待値とエクイティ以外に重要な考え方

オッズやエクイティという概念はアクションを判断するための重要な指針になります。

 

しかし、中級者以上のプレイヤーであればオッズやエクイティの考えだけでベットを行うのは避けたほうが無難です。

 

なぜなら、相手プレイヤーは当然こちらの期待値がプラスにならないよう行動してきます。

 

そのため相手プレイヤーのアクションに関わらず、上手にベットしてバリューを引き出す方法を考える必要があります。

 

この考えの代表が、

「インプライドオッズ」

「フォールドエクイティ」

です。

 

インプライドオッズを簡単に説明すると、「現時点のベットでは期待値に合わないが、次のターン以降で相手からチップを引き出せればリターンをあげられる」という考え方です。

 

詳しくはコチラの記事を参考にしてください。

 

フォールドエクイティを簡単に説明すると、「相手がフォールドすることで得られるエクイティも考慮にいれる」という考え方です。

詳しくはコチラの記事を参考にしてください。

 

中級者以上はインプライドオッズ、フォールドエクイティの考えも理解してプレイできるようになるとさらに勝率を上げることができますよ!

 

期待値を求めるために有用なツール2選

期待値を算出するためには、計算の基となる勝率を覚えておくことが必要になります。

 

しかし勝率は、スターティングハンドの勝率、ボードの絡み、他プレイヤーの持ちうるハンド等々を考えた上で、その都度勝率を算出しなければいけません。


つまり、試合中に勝率を算出することはほぼ不可能です。

 

そのため、試合後に自分のアクションが本当に正しかったのか?と振り返ることが非常に重要になります。

 

期待値の計算が正しかったかどうかを確認するためには、ハンドレンジを元に勝率を算出してくれるポーカーツールが必要になってきます。

 

有料になりますが、ハンドレンジを基に勝率を算出することができるツールを紹介します。

 

・GTOwizard(記事はコチラ

・Poker snowie(記事はコチラ

 

万が一ツールを持っていない場合でも、期待値の計算方法を覚えることによって、自身のアクションが正当だったかどうかおおまかに理解することができます。

 

期待値を求める際の注意点

期待値を求める場合、計算に使う相手のハンドレンジは「GTO(AIツール)則ったレンジ」で算出します。

 

しかし実際のプレイヤーはAIの計算通りにアクションを行うことはありえません。

 

そのため、相手プレイヤーの特性を見極め、プレイヤーがタイトなのか、またはアグレッシブなプレイヤーなのかを考えた上で、ハンドレンジの絞り込みを行う必要があります。

 

まとめ

いかがだったでしょうか。期待値計算はポーカーの基本中の基本でありながら、とても奥が深い概念です。紹介したツールを活用して、実際に期待値を算出してみましょう!

 

ポイント

・期待値は(現在のポット×勝率)-(敗北時に失うチップ×敗北率)で算出できる

・中級者以上はインプライドオッズやフォールドエクイティも勉強しよう

・GTOwizardやPokerSnowieなどを用いて正確な期待値を算出してみよう

 

 

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