こんにちは。ラスベガス在住ポーカープレイヤー兼ディーラーのRYUです。ラスベガス滞在3ヶ月目にして合計500万円以上の賞金を獲得、優勝した実績があります。
微妙なハンドのときに、リバーでいつもチェックしてショーダウンしてしまっていませんか?
今日は強いとも弱いとも判断しづらいハンドのときに、利益を取り逃がさないシンバリューベットの考えとその方法を紹介します。
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この記事の内容
- 対象 中級者
- 重要度 ★★★★★
- 読む時間 5分
シンバリューベットを理解して、利益を最大化していきましょう!
・微妙なハンドのときについついチェック&コールで回しがち
・勝っているかきわどいハンドでバリューをなるべく取り逃がさない方法を知りたい
・なかなか時給があがらない
それではどうぞ!
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シンバリューベットとは
シンバリューベット(thin value bet)とは、基本的にリバーで使われるベットの考え方です。
シンバリューベットとは、日本語の”新”や”真”の意味を指すシンではありません。
シンバリューベットには大きく2つの定義があります。それぞれ解説します。
定義1 利益を少しでも増やすことを指すシンバリューベット
勝っているか負けているか際どいハンドだが、こちらが勝っているだろうと考えられるときにリバーでポットの20%以下の安いベットを打つことをシンバリューベットと呼びます。
シンバリューベットを打つことで、相手にコールされれば勝ったときに利益をわずかながらも増やすことができます。
また相手がフォールドした場合にも、自分のハンドの情報を相手に開示しなくて済むメリットがあります。
長期的に見たときに、微妙なハンドだからと言ってリバーでチェックで回し、ショーダウンに向かうよりも利益を積み重ねることができます。
そして、相手から自分のハンドレンジを見抜かれてしまうことを防ぐことができます。
最も一般的に理解されているシンバリューベットの定義です。
定義2 レンジが薄いことを指すシンバリューベット
シンバリューベットを打つ場合は、相手のレンジの特定が重要となります(定義1,2関わらず)。
シンバリューベットが打てる相手のレンジはたいていの場合かなり狭いです。相手のレンジが狭い=薄い(thin)ことから、シン(thin)バリューベットと定義しています。
バリューターゲットが多ければ多いほど、リバーでベットするとき一般的なバリューベットに近づいていきます。
しかしバリューターゲットが少なければ、リバーでベットするとき、このベットをシンバリューベットと呼びます。
バリューターゲットの詳しい記事はコチラ
ちなみに筆者は前者の考え方をシンバリューベットの基本的な概念であると捉えています。
シンバリューベットの例
プリフロップ
アンダーザガン(自分)からオープン3BBをし、ボタンがコール3BBしました。
フロップ
自分はTポケを持っており、2.5BBのCBを打ちました。ボタンがコール2.5BBしました。
相手が持っていたらこちらが負けるハンドは一番強いハンドで66、33のセット、次点でQヒットになります。
相手が持っていたらこちらが勝つハンドは一番強いハンドで9ポケ以下のペアや6ヒット、3ヒット、Aハイ、フラドロ、45のストレートドローです。
CBを打った理由は、フロップでオーバーカードが落ちたものの、クイーン以外には勝っている可能性がフロップ時点では高いと考えたためです。
ターン
柄が重なりスケアカードが落ちたため、自分はチェックで回し、ボタンもチェックで回しました。
インポジションのボタンが、わざわざチェックで回すのはショーダウンバリューのあるこちらが勝っているハンド(メイドハンド)、1枚フラドロ、45のストレートドローと考えられます。
リバー
リバーでラグが落ちました。ポットに12.5BB集まっていることから、ベット2BBのシンバリューベットを行いました。
もちろん相手からレイズを返された場合は、大抵Qヒット以上が出てきます。
しかしボタンがコールし、ボタンは9ポケで、自分はTポケで勝利しました。
シンバリューベットを行わなければ12.5BBのポット獲得となるところを、シンバリューベットを打ったことで、16.5BBのポットを獲得することができました。
解説
相手がフロップもついてきたため、ドローを持っているかもしれないと考えられましたが、ドローは全て完成しませんでした。
また、3ポケのフルハウス、6のトリップス、Qヒットを相手が持っていた場合、ターンで打ってくる可能性が高いと考えられましたが、相手はチェックで回しました。ここから相手は3ポケのフルハウス、6のトリップス、Qヒットも持っていないと考えられます。
そこで、バリューターゲットになるのは自分(Tポケ)よりも下のポケットペア、例えば9ポケ、8ポケ、7ポケetc..などです。
上記の考えから、自分が勝っているところのハンドの方(9ポケ、8ポケ、7ポケetc..)、自分が負けているところ(ドロー、3ポケのフルハウス、6のトリップス、Qヒット)よりも多いと判断しました。
また、自分はアンダーザガンのアーリーポジションからベットしていることから、リバーで高い額を打つと降りられる可能性が高いです。
そこで、利益を少しでも増やし相手からのコールを狙うために、ポットの20%以下の安い額のシンバリューベットを行ったのです。
シンバリューベットの注意点
スケアカード(ここではQヒット,6のトリップス)にビビりすぎてバリューを打たないことのほうが、利益を取り逃がしてしまうため問題になります。
ミスバリューの記事はコチラ
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まとめ
いかがだったでしょうか。スタックサイズ、M値を理解することは、トーナメントで立ち回るために必須の考え方です。
まずはトーナメントなどで正確にM値の計算をできるよう
ポイント
・ポットコントロールはバリューの時には用いられない概念
・ポットコントロールは守りを意識した消極的戦術
・ポットコントロールを意識しすぎてバリューの取り逃がしには注意
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